トリム計算&GM計算

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「岸壁の水深が浅いので、Even Keel で入港して欲しい。」、「満載後に川を下るので、1mの By the head にしましょう。」、「ドック入れは、傾斜に合わせるため 3度の By the starn でお願いします。」、などトリムに関するオーダーは多いものです。航海士(主に一等航海士の仕事)はそれに応じ、自由自在にトリムを調整できなければなりません。fe

貨物を揚げ積みしたことによる喫水の変化は以下の計算式で求められる。

 w = 重量、  l = Mid F(浮面心)から荷物を積む箇所の重心の位置までの距離、 L = 垂線間長。 
         (MF、MTC、TPC、は Hydrostatic Table より求める。)
 
          Mid F は Midship より後方にある場合に(+)、前方にある場合は(-)

       新船尾喫水 da ' (m) = da + t + (L/2 - Mid F / L) x t'

       新船首喫水 df ' (m) = df + t - (L/2 + Mid F / L) x t'

t  (平均変化喫水) = (w / 100TPC)     沈下の時は(+)、浮上の時は(-) 
 但し、Weight Total (本船重量を含む)を Displacement とし、HydrostaticTable によってMean Draft を 求めた場合は換算しない。

           

t ' (トリムの変化量) = (w x l / 100MTC)   By the stern になる時は(+) By the head になる時は(-)

※TPC:毎センチ排水トン数(船を1cm平行沈下させるのに必要な重量トン数)
※MTC:毎センチトリムモーメント(船を1cmトリムさせるのに必要なモーメント)

 
ついでに、載貨計算要領について(ほんの一端を)説明します。

つづきは、

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